みかんの季節になってきました。嵐山グランマルシェの果物の仕入は、卸業者に仕入で行ったとき「馴染みの担当者おススメを試食」して基本的に決めます。嵐山グランマルシェの店頭でも試食したい方は遠慮なく仰ってみてください。担当の大島さんが喜んで試食のお世話をしてくれると思います。
でも!試食は甘かったけど、全部そうとは限らない…と、以前おいしくないミカンを買って残念過ぎる目にあった方はそんなふうに感じられても当然かと思います。場所によって日当たりなども違うので「ハズレ」を引いたのかもしれません…
そこで今回は目で見て見分ける甘いミカンの見分け方をご紹介します。
「美味しいミカンは糖度が高い」と思いがちです。もちろん糖度は高い方がよいのですが、甘さを甘いと感じるためには「酸味」が大事だったりするのですよ。
糖度と酸度のバランスを「糖酸比」といいます。測定器を持っていないと計れないのですが、参考までに「美味しいミカンの糖度と酸度」は
糖度9.5~14/酸度0.8~1.5あたりが美味しいミカンとされています。
農家や集荷業者では糖度を測定して等級を定めて流通させています。嵐山グランマルシェのミカンは「秀」ですが、以下基準を示しますね。
- 特選:12~13度以上
- 秀:11~12度以上
- 優:10~11度以上
ミカンは収穫後時間がたつにつれて酸度が抜けて行きます。
見た目で甘いミカンを見分けるポイントは4つです。
- 皮のきめの細かさ
- 皮の色の鮮やかさ
- 軸が太くヘタの切り口が小さい
- 形が扁平
よく観察しますと、ミカンの皮には半透明のぶつぶつ=「油胞」があります。そのきめが細かいほど甘いミカンと言われています。
いろんなミカンを見ていますと、「オレンジ色」のミカンと「黄色」のミカンがあることに気づきます。
甘いミカン=「濃いオレンジ色」>「黄色」です。
オレンジ色に輝くミカンは太陽の光をいっぱい浴びて育った証拠なのです。
より濃いオレンジ色になったミカンは、より甘みも増しているということです。
軸が細い(ヘタの切り口が小さい)ほど、ミカンは甘いです。軸が太いミカンは木になっているときたっぷり木から水分を送られて大味になりやすいです。軸が細いミカンは味が凝縮されて甘味が強くなります。また、ヘタが緑より黄色に近いほど、よく熟して甘いミカンである可能性が高くなります。
横から見たときに「扁平型」になっているミカンの方が甘い傾向があります。ミカンは横に成長する時、甘さを蓄えます。だから扁平のミカンはしっかり成長したよいミカンだと言えます。また上から見たときに左右非対称のミカンは成熟状態がよくない傾向があるので回避しましょう。
ミカンのヘタの周囲の皮が果肉と離れてしまう現象を「浮皮」と呼びます。浮皮のミカンは水っぽくて味が薄くなりやすく、あまり日持ちしません。
皮が中の実にくっついて剝きにくいくらいのミカンの方が味が良い傾向にあります。
嵐山グランマルシェの初期から、人気が出て定番化した「ぶすオレンジ2個80円」ですが、「ぶす」というくらいなので見た目がよくないオレンジです。彼らは店頭に並ばずに「オレンジジュース」に加工されるのですが(か、かわいそう…)、実は店頭に並べられて高い値段をつけられる見た目のよいオレンジより総じて甘く美味しいのです!あまり知られていません。だからジュース用の箱から嵐山グランマルシェのオレンジはお安く仕入れられるのです。傷やデコボコは「まずいしるし」ではなく「甘いしるし」なのですよ。実はみかんも柑橘類なので同じです。
浮皮ではなく、皮と実がくっついているが表面が少しでこぼこしているミカンをその見た目から「菊ミカン」と呼びます。「菊ミカン」は味が濃く、甘さが強い傾向があります。見た目がよくないことで一般のスーパーなどの売場には出ません。
←「菊ミカン」美味いやつ。
見た目が悪いので一般のお店には並びません💦もったいない(-_-
傷や擦れなどがあるミカンも人間の目で見ると印象が悪いので、イコール甘くないと思い込みがちですが、傷や擦れがつくと、ミカンのすっぱさの元であるクエン酸がその傷を修復するため消費され、相対的に甘さが増すのです。「ミカンを揉むと甘くなる」と聞いたことはないでしょうか?揉むことで中の組織が壊れ、修復のためにクエン酸が使われて甘味が増すのです。
「ぶすオレンジ」も同じ理屈で値段が高くて見た目のよいオレンジより甘くって美味しくてさらに値段も安い!を実現できているのです。
嵐山グランマルシェが卸業者でミカンを選ぶ時も「ぶすオレンジ」のように見た目難ありだけど美味しいのを見つけたら仕入れてきますので、見た目で避けないであげてくださいね。
見た目はよいに越したことはないかもですが、私たちの感性では、美味しくて財布に優しいほうを取ります。お値段高くて、さほど美味しくはないものより、見た目は少し劣っていても、皆が避けるので安く仕入れられて、めっちゃ美味しく食べられる柑橘が断然嬉しいと思ってしまうのです。
まあ、ブサイクな柑橘は売れないので、卸業者と深くつきあっていないと、商品の存在も明かされません。嵐山グランマルシェは仕入れの現場で卸業者さんと本音でお付き合いしてきたので、私たちがよいと思うものを自分が食べる(残った在庫は自分たちで食べるので)前提で仕入れてきます。
頑張って甘いミカンをお安く販売できるように仕入を頑張ってきます!