私の幼い頃、確かサンマは1尾100円くらいで買っていました。
今は、1尾500円などで、なかなか口に入らない魚になってしまいました。
9月9日の日経新聞では、マルハニチロ社がサンマの試験養殖に成功したと報じられていました。日本ではどんどん魚の養殖技術が発達して、養殖が盛んになってきています。
今年は「サンマ豊漁」のニュースが飛び込んできて値段が大きく下がるのではとみなさんもドキドキされているのではないでしょうか?
嵐山グランマルシェの店頭でも、「今年はイワシが豊漁なんでしょ?」などと質問を受けますが、TV報道のような相場の動きにはなりません。何故かは私にもわかりません。
むしろ中央卸売市場ではイワシで言うと以前の安かった値段より、今の方が高いんです。
嵐山グランマルシェでは大羽イワシ1尾90円(外税)で販売していた時期もありますが、今は1尾120円です。イワシやサンマ豊漁の報道が本当なのかわかりませんが、そうなら運搬やストックのコストがあがっているから、あるいは輸出含め中間業者が利益を取っているとしか考えられません。
米の値上がりパニックが続いていますが、家具屋のニトリさんはホクレンのコメを変わらず大量に安く中国に輸出し続けています。国内で品薄なのはそういうことが影響しているようです。
養殖が活性化して、「いろんな魚が安くなるのでは」と思ってきましたがたが、全くそういうことではありません。本マグロも養殖が活性化しているのにどんどん値段が上がっていきます。
さてサンマですが、今年の中央卸売市場の値段はここ数年のサンマの値段とあまり変わりません。ただ、品質のよくないもの(痩せている/鮮度がよくないなど)はそれなりに安くなっているように思います。ただ、最高品質のサンマは目ん玉がひっくり返るほどの値段で卸されています。私たちは、そこまではなくてよいので、手ごろな値段で旨いサンマを仕入れたいと思っています。そこでサンマのセレクトにはどこを見ればよいかお知らせしようと思います。


首から背にかけてもりあがっている
嵐山グランマルシェのサンマはお気づきの方も多いと思いますが、首から背にかけて直線の流線形ではありません。盛り上がっているのです。ちょっと不格好ぎみ。これは旨いサンマの一番の重要ポイントです。
脂ノリも抜群。スーッと流線形のかっこいいサンマは安くてもお買い得とは言えず、お勧めしません。流線形なのに高いとなれば、それは地雷だということです。手を出さないのが得策です。


目が生きているよう
これはみなさん意識されていると思います。
目がイキイキしているサンマは鮮度がよいです。


今年、8年ほど続いていた黒潮の大蛇行が正常に戻ったと気象庁が発表しました。
これで最近漁獲高が減っていたサンマやスルメイカなどの漁獲高が戻ってくると思います。
それどころか年々暑さが厳しくなる夏の気候も、黒潮の大蛇行前の気候に戻ると言われています。夏の異常な暑さは二酸化炭素が犯人だと言われ続けていたように思いますが、「なんや黒潮の大蛇行もあったんかい!」という気分です。不漁続きだったイセエビもアワビも漁獲高が回復して、いろんな食品価格が下がってくるとよいのですが…


30年以上国家の経済成長が停滞し、国民所得が横ばい微減になっている日本ですが、明らかな経済政策の失敗だと外国の経済学者の多くが指摘しています。
食料品の安定供給、価格の高騰抑止、添加物の見直しなど、国民の生活と生命にかかわるところからまじめに取り組んでほしいと思っています。